置き配とは、配送業者が不在時に荷物を玄関先やポストなどに置いておく新しい配達のサービスです。宅配ボックスも置き配の一種ですが、前述のように「玄関先」というのがポイントです。
宅配ボックスが無い物件も多いですが、「置き配」なら、不在時でも通販の商品が受取れるため賃貸物件では一人暮らしの人も多く、近年、需要がとても高くなっています。
そこで、本記事では「置き配」のメリットとデメリットを解説しますので、賃貸生活にうまく取り入れてみてください。
メリット
配達時間を気にしなくても良い
仕事や外出が多く、荷物を受け取る時間帯が限られている場合、置き配を利用することで、配達時間を気にすることなく荷物を受け取ることができます。
具体的には、仕事や学校、外出が多い人々は、自宅にいる時間が限られるため、配達業者が荷物を届ける時間帯と自分自身が自宅にいない可能性が高いです。
この場合、配達業者が荷物を置き配することで、自宅にいなくても荷物を受け取ることができるというわけです。つまり、置き配を利用することで、配達業者が届けに来る時間帯に自宅にいる必要がなく、自分自身のスケジュールに合わせて荷物を受け取ることができます。
また、置き配を利用することで、自宅にいる必要がないため、仕事やその他の外出の用事は制約されないので、自由な時間の使い方ができ、ライフスタイルが潤うともいえます。
このため、忙しい人々にとっては、置き配はとても便利であるといえます。
配達業者に会わなくても良い
たとえ在宅していたとしても、「置き配」を利用することで、配達業者に直接会う必要がなくなります。
自宅でテレワークをしている時や、料理中などの忙しい時に手を止める必要がなくなります。これにより、自分自身の作業効率が上がり、時間の有効活用ができます。
また、人と接することでのリスクを回避することができるという点もあります。
配達業者と接することで、感染症のリスクがある場合、置き配を利用することでそのリスクを回避できます。
そして、置き配の場合は、配達業者が来たことを知らせるドアベルやインターホンを鳴しませんので、仕事の妨げや、小さなお子さんのお昼寝を邪魔したりすることがありません。
それと、本当に極まれに、宅配業者を装った押し入り強盗事件がありますが、そもそも、玄関を開けないので、置き配は防犯的にもメリットがあるのです。つまり、自分自身や家族の安全性を確保するためにも、置き配は有効な配達方法と言えます。
宅配ボックスから、運ばなくてもよい
宅配ボックスは、置き配の一種であり、一部の住宅や集合住宅などで導入されています。配達業者が商品を宅配ボックスに置いておけば、配達先の人が不在時でも受け取りが可能で、その後、商品を取り出すことができます。
しかし、宅配ボックスに保管された商品を取り出す場合には、そのボックスから自分の部屋まで商品を運ばなければなりません。商品の大きさや重さによっては、運搬するのに労力を必要とすることがあります。
一方で、置き配は玄関先に商品を直接置いてもらえるので、商品を自分の部屋まで運ぶ必要がありません。そのため、重いものでも最短距離で届けられるため、運搬する手間や労力を省くことができます。
社会的なメリットがある
置き配は、配達業者が不在時に玄関先に荷物を置いておくサービスです。不在時に荷物を持ち帰り再び、配達することが無くなります。
つまり、配達業者は再配達を軽減することができます。
再配達が無くなることで、車の燃料消費を減らすことができます。配達業者が再度同じ場所に戻る必要が無くなるため、車の移動距離も短くなり、燃費が改善されます。CO₂の排出の削減になります。
そして、再配達を減らすことで、ドライバーの労働環境も改善されます。再配達のために長時間運転する必要がなくなるため、精神的、肉体的な疲れを軽減することができます。
このように、置き配は環境面や労働環境の改善にも貢献することができます。
デメリット
盗難や破損のリスクがある
置き配を利用すると、荷物が玄関先やポストに置かれたままになるため、盗難や破損のリスクがあります。そのため、高額な商品や壊れやすい商品の場合は、置き配を利用しない方が良いでしょう。
荷物を受け取れる環境が必要
置き配を利用する場合、荷物を置いてもらえる環境がなければなりません。たとえば、ポストが狭くて荷物が入らない場合や、オートロック物件の場合は、ドライバーは建物内には入れませんので、置き配は利用できません。
(例外は後述します)
オートロックの物件でも、Amazonの買い物の場合、Amazonキーフォービジネスというシステムを導入している物件なら、配達ドライバーがワンタイムでオートロックを開錠することができ、玄関先までの置き配ができます。大手賃貸管理会社の一部では、自社管理のオートロック物件に導入を進めています。

通販会社・配送業者の責任負担を確認する必要がある
置き配を利用する場合、万一の盗難の場合、通販会社or配送業者のどちらが責任を負ってくれるのか事前に確認しておく必要があります。
荷物が盗難された場合、いづれかが責任を負うことになりますが、その手続きを事前に知らないと慌てることになり、喪失感がより大きくなりかねません。
一点もの、固有のもは替えがきかない
万一、盗難にあった場合は、通販の商品ならほかの同一の商品などを再配達も可能ですが、希少で売り切れのものや、実家からの固有の届け物の場合は替えがききません。
こういったものは置き配はしない方がよいです。
雨や強風にさらされるリスクがある
マンションの玄関は共用廊下に面していることが多いですが、強い雨や強風を伴う雨の場合には、玄関先に置いた置き配の荷物が、濡れてしまうことがあります。

通販で買ったものが雨に濡れてしまうとへこみますのご注意を!
こういったことを避けるには、部屋探しの段階では、共用廊下がいわゆる「中廊下」の物件を探すことや、既に一般的な共用廊下の場合には、置き配用のワイヤー付きの収納袋を玄関ノブに設置してそこに入れてもらいなどの工夫すれば大丈夫です。

置き配用の簡易的な宅配収納ケース
以上が、「置き配」のメリットとデメリットです。
利用する際は、配送業者の信頼性や商品の価値、自分の住む物件の環境などを考慮してケースバイケースで上手に利用しましょう。
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