間取り図面に良く記載されている「納戸」と「収納」の違いを解説します。
間取り図に記載されている「収納」と「納戸」のニュアンスは、一般的に知られている意味合いと若干異なるので、ここを把握していると理想のお部屋探すのに取りこぼしをする確率が少なくなります。
いい方を変えると、間取り図の「収納」と「納戸」の意味を知っていれば理想の部屋を探せる可能性が高くなります!
間取り図上の「納戸」とは
間取り図での「納戸」
一般的には「納戸」は家財(衣類、季節ものなど)を入れておく屋内の物置部屋という意味です。
しかし、不動産の間取り図の「納戸」とは、部屋として表記することができない特別な事情があるのです。
その特別な事情とは、建築基準法という法律です。
建築基準法では、一定の面積以上の窓が無く、又は窓が一切ない無い部屋は「居室」として表記できないのです。そして、不動産広告表示規約はその建築基準法に準じて、「納戸」は居室として表示することはできないのです。
例えば、6帖の広さの居室があっても、「洋室6帖」という表記はできず、「納戸6帖」という表記になります。
専門的になってしまいますが、建築基準法では、床面積に対し7分の1以上の面積の窓があれば、「居室」として表記でき、それ未満ですと、「納戸」(※)という表記になります。
※「納戸」と同義で、「サービスルーム(S)」、「DEN」などと表記されることもあります。
逆をいうと、例えば3帖でも、窓が床面積の7分の1帖あれば、3帖洋室と表記できるのです。
窓面積/床面積 | 3帖 | 6帖 |
1/7未満 | 納戸 | 納戸 |
1/7以上 | 居室 | 居室 |
納戸の活用方法
居室として使用する
納戸の活用方法は、広さが6畳程度あれば、居室として利用可能です。窓の大きさ、有無が採光や圧迫感、風通しなどのデメリットはあるものの、書斎や寝室として利用することは十分可能です。
但し、注意ポイントは、窓の有無や、大きさよりもエアコンが設置できるかどうかです。
形状によっては、エアコン設置ができないこともありますので、そのような場合は、特に夏の時期には居室として利用するには、難しいです。
納戸として使用する
その名の通り、「納戸」として使用するのもよいですね。
各部屋にも収納、クローゼットはあるものの、大きさは限られていますので、まとまったスペースの物置部屋として利用することで、普段生活しているお部屋がすっきり片付いた状態で生活することができますね。
間取り図上の「収納」とは
間取り図上の「収納」とは、一般的な認識の収納と思って問題ありません。
補足すると、「収納」といっても、いくつか種類がありますので、ここでそれぞれの違いを記載しておきます。
クローゼット
クローゼットとは、洋室などにある物入です。
形状は、幅、奥行き、高さは部屋によって異なります。
扉で開閉しますが、近年のクローゼットは、扉を開いたときのスペースをコンパクトにするために折り戸タイプのものが主流です。
ウォークインクローゼット
クローゼットのうち、広くて大きいもの…、人が入れるくらいの大きさの収納庫をいいます。まさに、ウォークしてインする収納…(笑)。
特に広さの定義はありませんが、幅広で奥行きが無いものは、ウォークインクローゼットとはいいずらく、奥行きがあるものをいうのが一般的です。
ウォークインクローゼットは、いわゆるクローゼットよりも収納力が高いので、衣装もちの人には使い勝手がいい設備といえます。
押入れ
和室にある収納です。中央に仕切りがある収納です。
畳のお部屋で布団で寝て、起きると布団をしまう場所として使われた収納です。今では、洋室でベッドを利用している人は布団は無いので、他の家財道具をしまうことに利用するケースが実際には多いでしょう。
まとめ
「納戸」と「収納」の違いはお判りいただけたでしょうか!?
最後に、お部屋探しの際の注意ポイントを巻いておきます。
注意ポイントは、賃貸ポータルサイトの、希望条件での絞り込み項目の選択を幅をもたせる方が良いということです。
具体的に書きますと…
「納戸」は「S」表示されます。
例えば、「2SLDK」という物件なで、「S」が6帖あったとします。これ、窓が大きければ、「3LDK」という表示です。
3LDKを希望しているにもかかわらず、2SLDKは絞り込み項目から検索漏れしてしまいます。ですから、3LDKをご希望なら、「2LDK」なども絞り込み項目にチェックを入れて探してみることをおすすめします。
「2SLDK」の物件が含まれているかもしれません!
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
あなたに素敵なお部屋が見つかりますように!